AWSのサービス提供変更を整理する:Maintenance・Sunset・End of Supportの違い

AWS提供変更 確認ポイント キャッチアップ画像 AWS

AWSは2026年6月30日、一部サービスや機能の提供状況変更を発表しました。対象には、Maintenanceへ移行するサービス、Sunsetに入るサービス、End of Supportに到達したサービスが含まれています。

この記事では、個別サービスの細かな移行手順ではなく、まず「何が変わるのか」「既存利用と新規利用で何が違うのか」「小規模チームは何を確認すればよいのか」を整理します。

今回の要点

今回見るポイントは次の3つです。

  • Maintenanceは、既存利用者は継続利用できる一方、新規利用には制限がかかる
  • Sunsetは、将来の提供終了に向けて移行計画を立てる段階
  • End of Supportは、すでに提供・サポートが終了した段階

まず全体像を1枚で見ると、AWSの提供変更は「今すぐ全部止まる」という話ではありません。段階ごとに意味が違うため、自社がそのサービスを使っているか、新規案件で使う予定があるかを分けて確認することが重要です。

AWS提供変更の3段階の全体像

Maintenanceとは何か

AWSのProduct Lifecycleページでは、Maintenanceについて、顧客がそのサービスや機能へ新たにオンボードできなくなる段階として説明されています。一方で、すでに利用している顧客は継続して利用できます。AWSは運用とサポートを継続しますが、機能追加や拡張は行わないとされています。

2026年6月30日のAWS発表では、Maintenanceへ移行するサービスや機能について、2026年7月30日から新規顧客がアクセスできなくなると説明されています。なお、AWS IoT Device DefenderのDetect機能については、2026年8月31日から新規顧客がアクセスできなくなるとされています。

AWS Maintenance対象サービスの新規利用制限の図解

Maintenance対象として挙げられているものには、Amazon Bedrock Agents Classic、Amazon Cognito Sync、Amazon Kendra、Amazon Q Business、AWS Directory ServiceのSimple AD、AWS Management ConsoleのmyApplications、AWS Service CatalogのApplication Registry、AWS Systems ManagerのApplication Manager、複数のAmazon SageMaker AI機能などがあります。

ここで大切なのは、「既存利用者は継続できる」と「新規案件で採用できる」は別だという点です。いま使っていないサービスを新しく導入する計画がある場合は、対象に含まれていないかを先に確認する必要があります。

SunsetとEnd of Supportの違い

Sunsetは、将来の提供終了に向けて移行を計画する段階です。AWSのProduct Lifecycleページでは、Sunsetに入ったサービスや機能について、利用中の顧客は推奨される代替先へ移行する計画を立てるべきものとして説明されています。Sunsetには終了までのタイムラインがあり、一般的には12か月程度とされています。

一方、End of Supportは、提供やサポートが終了した段階です。2026年6月30日の発表では、Amazon Chime SDKのCarrier Voice Focusと、Amazon SageMaker AIのGround Truth Plusが、2026年6月30日時点でEnd of Supportに到達し、利用できなくなったとされています。

AWS SunsetとEnd of Supportの違いの図解

Sunset対象としては、Amazon WorkSpacesのPCoIP、Amazon WorkSpaces Pool、AWS Managed Services Advanced、AWS re:Post Private、Amazon SageMaker AI Profilerなどが挙げられています。該当するサービスを利用している場合は、個別のサービスページやドキュメントで終了日と移行先を確認する必要があります。

小規模チームが確認したいこと

小規模チームや1人法人では、AWSのすべてのサービス変更を日々追い続けるのは現実的ではありません。まずは、自社で利用しているAWSサービスを棚卸しし、今回の対象に含まれていないかを確認するところから始めるのが現実的です。

小規模チーム向けAWS提供変更確認チェックリスト

確認したい項目は次の5つです。

  • 現在利用しているAWSサービスを一覧化する
  • 新規案件で使う予定のサービスを確認する
  • Maintenance対象に含まれていないか確認する
  • Sunset対象なら、終了日と移行先を確認する
  • 代替サービスや構成変更の必要性を検討する

特に、新しくシステムを作る場合や、既存システムを別アカウント・別環境へ展開する場合は注意が必要です。既存環境では動いていても、新しい環境で同じサービスを使えるとは限りません。

すぐに止まる話ではなく、早めに確認する話

今回の発表は、対象サービスを利用しているすべての環境がすぐ停止するという意味ではありません。Maintenance対象では、既存利用者は継続利用できると説明されています。ただし、今後の機能追加が期待しにくくなり、新規導入も制限されるため、中長期の設計では代替サービスを検討する必要があります。

SunsetやEnd of Supportに該当するサービスは、さらに注意が必要です。Sunsetは移行計画を始める段階、End of Supportは提供やサポートが終了した段階です。同じ「提供変更」でも、取るべき対応は大きく異なります。

まとめ

AWSのサービス提供変更は、単に「使える・使えない」だけで判断すると見落としが起きやすい内容です。Maintenance、Sunset、End of Supportのどの段階なのかを分けて見ることで、今すぐ必要な対応と、計画的に進めるべき対応を整理しやすくなります。

小規模チームでは、まず利用中のAWSサービスと新規案件で使う予定のサービスを棚卸しし、対象サービスに含まれていないかを確認することが重要です。該当する場合は、公式ドキュメントやAWSサポートで個別の移行方針を確認してください。

参考情報

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